インプラント周囲炎の治療方法を詳しく解説!
皆さん、こんにちは。柏市南柏の関デンタルオフィスです。インプラントは、失った歯を補ううえでとても有用な治療法ですが、インプラントを支える歯茎や顎の骨に炎症が起こる「インプラント周囲炎」には注意が必要です。
症状が進行すると、インプラントそのものの安定性が損なわれ、抜去に至るリスクがあります。そんなインプラント周囲炎は、早期の対策と適切な治療を行うことが重要ですが、適切な治療方法は患者さんによって異なります。そこで今回は、インプラント周囲炎の代表的な治療方法を、非外科的アプローチと外科的アプローチに分けて詳しく解説いたします。
インプラント周囲炎の非外科的な治療法
インプラント周囲炎の治療法としてはまず、外科的処置を行わない「非外科的」アプローチが挙げられます。軽度から中等度の炎症であれば、適切なプラークコントロールとクリーニングのみでも症状が改善することがあります。具体的には、歯科医院でのプロフェッショナルケアと、患者さん自身のセルフケアが中心となります。
歯科医院での処置
まず、歯科医院でのプロフェッショナルケアとしては、専用の器具を用いたインプラント周囲の歯石除去やプラーク除去が挙げられます。インプラント表面は金属であり、天然歯のエナメル質とは性質が異なるため、研磨時にはインプラントを傷つけにくい専用チップやブラシを使います。また、抗菌性の洗口液やジェルを併用することで、歯茎の炎症を抑制することも期待できます。レーザー治療を取り入れる場合もあり、炎症組織の除去や殺菌効果を狙うことが可能ですが、これは症状や治療機器の有無により選択されます。
セルフケア
患者さんのセルフケアとしては、歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシなどの補助清掃用具を用いた徹底したプラークコントロールが重要です。インプラント周囲は天然歯と比べて汚れが溜まりやすい形態になることが多く、噛み合わせの力の分散も変化しやすいため、クリーニングは毎日きちんと行いましょう。喫煙習慣や不適切な生活習慣があると歯茎の血流が悪化して治癒が遅れることがあるため、生活習慣の見直しもあわせて行うと良いでしょう。
さらに、必要に応じて抗生物質の内服や局所投与を行うこともあります。これは、細菌による急性の炎症を抑えるための補助的な手段です。ただし、抗生物質だけでインプラント周囲炎の根本的な問題を解決するのは難しく、あくまでプラークコントロールやプロフェッショナルケアと併せて使うことが前提です。
インプラント周囲炎の外科的な治療法
非外科的アプローチで症状の進行が止まらない場合や、インプラント周囲の骨吸収が明らかに進んでいる場合には、外科的治療を検討します。外科的治療は歯茎を切開して患部を直接視野に入れ、感染組織を徹底的に除去する方法です。進行度合いや患者さんの全身状態によって、手術内容は変化します。
フラップ手術
一般的な外科的治療としては、まず歯茎を開いてインプラント周囲の病変部を確認し、炎症を起こしている歯茎や汚染された骨組織を取り除きます。その後、インプラント表面の清掃を行うのですが、インプラント体に付着したプラークや歯石を丁寧に削除し、必要に応じて薬剤による消毒やレーザー照射などを行うことがあります。
再生療法
骨吸収が顕著な場合には、顎の骨の再生を促す治療を検討することがあります。たとえば、骨移植や人工骨の充填、あるいはメンブレンという特殊な膜を利用する「GTR法(歯周組織再生誘導法)」などです。これらの処置は、失われた骨組織の回復を目指して行われますが、すべての症例で効果が得られるとは限らず、患者さんの健康状態や噛み合わせなど多面的な要因を考慮しながら慎重に判断します。
また、歯茎の形態を整える必要がある場合には、結合組織移植やフラップ手術の応用などを行い、インプラント周囲の組織環境を改善します。これによってブラッシングがしやすくなるほか、噛み合わせの力が過度にかかりにくい状況を作ることも可能です。外科的治療は侵襲性が高く、術後の腫れや痛みが出る可能性があるため、患者さんには治療前にリスクやケア方法を十分に理解していただき、術後は定期的なメインテナンスを行うことが大切です。
まとめ
インプラント周囲炎は、早期発見・早期治療が予後を左右する重要な疾患です。非外科的治療では、プロフェッショナルケアと徹底したプラークコントロールを中心に炎症を抑え、外科的治療では歯茎を開いて直接感染部分を清掃し、骨再生などを行います。どの治療方法を選択するかは症状や全身状態、噛み合わせなど多くの要因を総合的に考慮して決定します。少しでも不安を感じたら、早めにご相談ください。継続的なメインテナンスが、インプラントを長く機能させる鍵となります。