インプラントの上部構造が外れる原因
皆さん、こんにちは。柏市南柏の関デンタルオフィスです。インプラント治療は、失った歯の機能を回復できる有効な方法として広く利用されています。しかし、上部構造が外れると「どうしよう」と不安を感じる患者さんも少なくありません。そこで今回は、インプラントの上部構造が外れる原因や対処法についてわかりやすく解説いたします。インプラント治療を検討中の方や、すでに治療を受けた方にも役立つ内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
上部構造の固定様式は2つ
インプラントの上部構造を口腔内に装着する方法としては、「スクリュー固定」と「セメント固定」の2種類があります。スクリュー固定は、インプラント本体と上部構造をネジ(ボルト)によって連結する方式です。分解や再装着が比較的容易であるため、噛み合わせの微調整や破損箇所の修理が必要になった際にも対応しやすいという利点があります。
一方、セメント固定は、歯科用の接着剤(セメント)で上部構造を土台に装着する方法です。歯の形態を自然に再現しやすく、見た目の美しさや装着感に優れている点が特徴です。ただし、セメントが劣化したり、強い力がかかったりすると、一気に外れてしまう場合もあります。いずれの固定方式を選ぶかは、患者さんの口腔内の状態や治療方針などを踏まえて歯科医師と相談して決めることが大切です。
上部構造が外れる主な原因
インプラントの上部構造が外れる原因には、さまざまな要因が絡み合うことがあります。
ここでは主な4つの理由を取り上げ、解説します。
1. 噛み合わせの不良
歯ぎしりや食いしばりなどの強い力が、インプラントや上部構造の一部に集中的にかかると、固定力が低下しやすくなります。過剰な力はネジの緩みやセメントの剥がれを誘発し、上部構造が外れる大きな原因となるのです。とくに噛み合わせが不安定な場合には、歯科医院での調整が必要です。
2. ネジの緩み
スクリュー固定タイプの上部構造では、アバットメントと上部構造をつなぐネジが長期間の使用や咬合力(噛む力)の反復によって緩むことがあります。わずかな隙間でも噛む力がかかるたびに振動が伝わり、さらに緩む悪循環に陥る場合があります。定期的なメンテナンスでネジの締め直しを行うことで、上部構造が外れるリスクを軽減できます。
3. セメントの脱離
セメント固定タイプの場合、経年劣化や噛み合わせの不具合によって接着剤が剥がれてしまうことがあります。また、上部構造の形態や適合状態が十分でないと、接着面が弱くなり、外れる原因となることも少なくありません。こちらも定期検診で早期に問題を見つけ、適切に対処することが重要です。
4. 歯茎や骨のトラブル
インプラントは歯茎や骨との健康的な関係があってこそ長持ちします。しかし、歯茎の炎症や骨吸収などが起こると、インプラント周囲の支持が低下し、上部構造へかかる力が局所的に集中しやすくなります。インプラント周囲炎などが進行するとインプラント本体の動揺につながり、最悪の場合にはインプラント脱落につながる恐れもあります。日頃の口腔ケアと定期的なメンテナンスで歯茎の健康を保つことが大切です。
上部構造が外れた場合の対処法
万が一、インプラントの上部構造が外れてしまったときは、自己判断で対処せず、速やかに歯科医院へご連絡ください。スクリュー固定の場合であれば、ネジの締め直しや交換、噛み合わせの確認・調整を行うことが一般的です。また、セメント固定の場合は、外れた上部構造を洗浄・消毒し、再度接着できるかどうかを検討します。破損が著しい場合や不具合が大きい場合には、新たに上部構造を作製することになる場合もあります。
いずれにしても、上部構造が外れた背景にある原因の究明と対策が欠かせません。噛み合わせの調整やインプラント周囲の清掃状態を改善し、歯茎や骨の健康を守りながらメンテナンスを続けることで、再発を予防できます。定期検診を受けるとともに、毎日のブラッシングや補助的なケアを怠らないようにして、インプラントを長持ちさせましょう。
まとめ
インプラントの上部構造は、スクリュー固定とセメント固定それぞれの特徴を理解し、適切な噛み合わせ調整や定期的なメンテナンスを行うことで、外れるリスクを減らせます。万が一外れてしまった場合は、自己判断で放置せず、早めに歯科医院へご相談ください。歯茎や骨の状態を良好に保ち、原因をしっかり取り除くことで、インプラントを長期的に安定させることが可能です。皆さんのインプラントライフが快適なものとなるよう、ぜひ定期検診と日頃のケアを続けていきましょう。